オープン戦に数百人の観客が集まるなど、ファンの多さで知られる日立製作所野球部。中でも熱血ファンで知られる4人が集まり、今年の都市対抗の見どころや楽しみ方を語りました!
【出席者紹介】
増子さん(左) 日立製作所野球部の熱烈ファンの日立市民。日立製作所野球部の試合を見るため、北は北海道から南は九州まで足を運び、年間100試合以上、観戦している。
長澤さん(右) 元関連会社社員。定年退職してから週に3~4回は日立製作所野球場を訪ね、練習や試合を見ている。”日立製作所野球部の主席評論家“として知られる。
箱田さん(中央) 主に日立製作所野球部の試合のアナウンスを担当する、心優しきウグイス嬢。夫は箱田祥希マネジャー。
ゆりりんさん 仕事をやりくりして時間をひねり出し、一眼レフカメラをかついで東京から日立市まで観戦に来る猛者。大柄な野手のプレーが特に好きで、スマホの待ち受けは森下翔平選手①、スマホのストラップは東怜央選手⑨から取って「HIGASHI」。
東京ドームの前でガッツポーズを決めるゆりりんさん
――日立製作所野球部、3年連続第1代表を決めました。
増子 代表に決まった6月4日、私のラインには200件の喜びのメッセージが届きました。以来、お祝いしっぱなしです。北関東予選から都市対抗にいたる日々は、日立市がいちばん盛り上がる季節です。
長澤 よく勝ってくれました。日立製作所野球部が都市対抗を決めてくれることで、どれだけ笑顔が生まれることか。
箱田 オープン戦から数百人の観客が集まるチームはなかなかありませんからね。
ゆりりん 日立製作所野球部は親しみやすい選手ばかりですから、こちらも応援に熱が入ります。代表に決まって本当にうれしいです。
投手層厚く、優勝は十分あり得る(増子)
――さて、今年の都市対抗で日立製作所野球部はどこまでいくと見ていますか
増子 今回のメンバーなら、優勝は十分、あり得ます。
何と言っても投手がそろっている。はっきり言って、投手力は、出場チーム中、ベスト3に入ると思います。都市対抗は短期決戦で、5連勝しなければなりませんが、今年の投手陣なら、5試合、しっかり戦えます。
なかでも岡直人投手⑪、青野善行投手⑭がズバ抜けています。
熱血ファンの皆さんが期待する、ポーカーフェイスの岡投手(左)と、球速が上がった青野投手(右)
青野投手は今季、大きく成長しました。北関東予選の第1代表決定戦で、初回から自己最速の151キロを出していましたが、ストレートが明らかに、かなり速くなっています。
そして、岡投手。コントロールが抜群なうえに、6~7種もの変化球を駆使し、自由自在に試合を組み立てられる。ポーカーフェイスで、表情と投球がとにかく変化しない。ランナーを出したって、全く一緒。打者は打ちづらいですよ。
長澤 私も、7月28日(準決勝)までは行くと思っています。投手層が厚いとやはり強いです。青野投手の今季の活躍ぶりには驚かされたね。ストレートの球威、球速が上がっている。
あとは打撃。昔から日立打線は「黒潮打線」なんて呼ばれて、長打が売りでした。しかし、最近の日立打線は、犠打でコツコツと送るようになった。個人的にはいい傾向だと思います。
佐々木・宮選手の打撃に期待(箱田)
箱田 緊張を強いられる大きな試合では、力を出し切れるかどうかもポイントになりますが、今季の日立製作所は特にプレッシャーに強いと思います。北関東予選で失点が1点で、エラーは一つもありませんでしたから。
打撃で個人的に期待しているのは、新人・佐々木俊輔選手⑧、2年目・宮慎太朗選手⑥です。佐々木選手は毎試合必ずヒットを打ってくれるし、宮選手は一発がある。
熱血ファンの皆さんから評価の高い新人・佐々木選手(上)と、2年目の宮選手(下)
投手を多彩な組み合わせでつなぎ、守護神で締める(ゆりりん)
ゆりりん 日本新薬は投手戦になると見ています。2戦目は相手がヤマハでもNTT東日本でも打撃がいいので要注意です。
日立製作所は補強でSUBARUから、昨年も大活躍した阿部博光投手㊼、中継ぎとして予選で力を発揮していた川上雄太朗投手㊶を取れたことで、多彩な組み合わせが可能になりました。
昨年に続き、今年も補強された阿部投手
岡・青野・阿部投手が3枚看板で、先発も中継ぎもいける樋口宇大投手⑲、川上投手。さらに、原田泰成投手㉑、新人・安里海(あさと・うみ)投手⑳も控えます。試合に合わせてベストな組み合わせでつなぎ、守護神・田川賢吾投手⑱で締める。これで、ベスト4まではいけるでしょう。
守護神・田川投手
増子 予選は投手力中心に突破しました。打撃陣がより実力を発揮できれば東京ドームでの優勝が見えてきます。
まず、箱田さんもご指摘のとおり、新人の1番・佐々木選手は抜群にいいバッター。無安打の試合を見たことがありません。よく打つうえに、足も速いので、ライト前ヒットも二塁打になります。
ちなみに今季は佐々木選手、野中祐也選手⑦、三倉進選手㉕、宮選手、諸積怜(もろずみ・れん)選手㉖と若手中心に足の速い選手が多いので、機動力に期待できます。
あとは、森下選手、田中政則選手㉓、東選手、大塚直人選手㉔の重厚なクリーンアップが、平常心でしっかり実力を発揮できれば自ずと勝利します。
相変わらず勝負強いベテランの田中選手(左)、大塚選手(右)
長澤氏、勝利の方程式を語る
長澤 佐々木選手が出塁し、野中選手が送り、森下・田中・東・大塚の安打で返す。これが勝利の方程式です。
初戦を突破すれば、2戦目にヤマハ―NTT東日本の勝者と当たります。ヤマハは一昨年、昨年と2年連続初戦で当たった相手です。2回戦で当たったら、ナテル投手を波に乗らせてはいけません。
増子 あとはやはり、準決勝で当たるかもしれない東芝をいかに攻略するかですね。みんなが「ベスト4までは行く」と言っているのは、準決勝で当たる可能性のある東芝が、相当手ごわいからです。東芝のエース・吉村貢司郎投手は最速153キロの直球と、落差の激しいフォークが素晴らしい投手で、そう簡単には打てない。
ゆりりん 4月の日立市長杯のリーグ戦で吉村投手に零封されましたから、ぜひとも東京ドームでその借りを返してほしいですね。
箱田 例年、どのチームも2回戦以降は連戦になり、投手陣が疲れてきてだんだん乱打戦になる傾向があります。日立打線も、吉村投手だろうが、誰だろうが、準決勝まで来ればもう打つしかありません。
――最後に、日立製作所野球観戦のエキスパートの皆さんから、都市対抗の楽しみ方をアドバイスしてください。
長澤 野球のことをいろいろしゃべっておいてなんですが、日立製作所の試合を見に来たからには、まずは応援を楽しんでほしいですね。
まずはオレンジ色のビブスを身に着け、応援を楽しもう!
この2年間、新型コロナ対策で応援は大きく制限されていましたたが、今年はずいぶん、緩和されます。私も久しぶりに、スタンドをオレンジに染める日立大応援団を堪能したいと思っています。
箱田 21日は多くの学校で夏休みに入っているでしょうから、子どもたちにも見に来て、オレンジ色のスタンドを見渡してほしいですね。
ゆりりん NTT東日本さんも応援カラーはオレンジで、大応援団がスタンドに駆け付けることで知られます。もし25日10時から行われる2回戦が、日立製作所×NTT東日本のカードになったら、25日は朝から、東京ドームのスタンドがオレンジ一色になりますね。その一員となって、一緒にウェーブを楽しみましょう!
リンク:初戦は7月21日!日本新薬と対戦!-日立製作所野球部2022 (hitachibb.com)
リンク:第93回都市対抗野球組み合わせ