あす初戦!大先輩2人からもエール届く!

東京ドームで熱戦が続く第91回都市対抗。いよいよ明日、日立製作所野球部は初戦の日を迎えます。戦いの日を前に、日立製作所野球部の2人の大先輩、山田智千氏(茨城県野球連盟理事長)と、館岡司氏(日立製作所野球部OB会会長、日立埠頭株式会社社長)にインタビュー。日立製作所野球部と都市対抗を知り尽くすお2人に、チームへ激励の言葉を贈っていただきました!

投手力で接戦モノにし、頂点へ――山田理事長

——今年のチームの戦力をどう見ていますか?

A.投手力が質、量ともにそろっている。都市対抗出場を決めた2次予選・北関東大会の第1代表決定戦は久しぶりに完ぺきな勝利だった。特にリリーフで4イニングをパーフェクトに抑えた岡直人投手は安心して見ていられた。本大会に向けてはスバルから3人の投手を補強できたことも大きい。

大会6日目の初戦の後は、中2日置いて決勝まで4連戦になる。チームにとってハードな日程という見方もあるが、今の投手力なら決勝までの5試合を耐え抜く実力があるだろう。

打撃は長打力のある新人の豊田を2番で起用したことで、切れ目のない攻撃的な打線となった。4番の森下が実力を発揮してもっと活躍すれば、得点力がさらにアップするだろう。

——県大会決勝や北関東大会準決勝でサヨナラ勝ちするなど、今季のチームは粘り強さがあります。

A.トーナメント戦で優勝するには、どちらに転ぶか分からない試合が必ず1~2試合ある。そういう試合をモノにできれば、優勝が近づく。
いい例が、準優勝した2016年の大会だ。1回戦の三菱重工神戸・高砂戦で延長タイブレークになり、十二回表に1点を勝ち越され、その裏の1死満塁で3番・菅野(現ロッテ)が三振し、これは駄目かと思ったら、4番・中村良の安打でサヨナラ勝ち。それでチームに勢いがついた。

どんなに強いチームであっても一方的な試合で5回も勝つことはあり得ない。今季のチームは接戦をモノにするしつこさがあるので、優勝への期待は大きい。

——トーナメント戦では初戦の戦い方が一番難しいと言われますが?

A.代表になったチームは一番いい状態に仕上げて初戦に全力を集中してくる。組み合わせも決まっており、相手チームの分析もしっかりできるので初戦を勝つのが一番難しい。
昨年の初戦の日本製鉄室蘭シャークス戦も、大塚の本塁打しか出なかったが、投手陣が踏ん張ったおかげで勝てた。初戦の難しさは監督をはじめ、チーム全員が自覚しているだろう。

——初戦の相手はヤマハ。山田さんにとっては因縁の相手ですね。

A.私が選手時代に本大会で前身の日本楽器と2度対戦し、いずれも敗れた。最初は1967年の準決勝。降雨ノーゲームを含め決着がつくまで3日間かかった。1試合目の延長十三回引き分け再試合になったゲームは19安打を放ちながら4得点。相手より投打ともに優っていたのに最終的に負けてしまった。そこが野球の難しさといえる。2度目は1972年の準々決勝。私の2打席連続本塁打でリードしたが、最後は相手の代打本塁打でサヨナラ負けだった。
都市対抗で直近のヤマハ戦は2002年だが、この時は8―0で大勝しており、27日にもぜひとも勝ってもらいたい。

記事:ヤマハと壮絶な激闘繰り広げた、都市対抗史に残る1967年準決勝。

——チームは白獅子旗(準優勝)、黄獅子旗(3位)を手にしています。残すは優勝チームに贈られる黒獅子旗だけです。

A.まず初戦のヤマハに勝って勢いつけ、5連勝で頂点まで上りつめてもらいたい。今年はどのチームも新型コロナウイルス禍の影響でチーム状態をピークに持っていくのが非常に難しいのでチャンスだ。やればできるという強い信念を持って戦えば勝てる。チーム全員が勝利へのあくなき執念を最後まで持ちながら試合に挑み、日立市民の大きな期待に応え、優勝旗を持ち帰ってきてほしい。

勝利で日立市に元気を届けて――館岡OB会会長

――今季のチームの印象は?

A.ベテランから若手までうまくかみ合っていることに加え、理想的な補強もできた。
選手たちは、一人ひとりが根っからの野球好きで、社会人になった今でもバリバリの「野球小僧」。社会人として、また所属する会社の社員として自分の果たすべき役割をしっかり自覚し、「野球を通じて自社及び地域の皆さんに元気を届けたい」という気持ちで一生懸命取り組んできた。
あとは、先輩たちが成しえなかった「黒獅子旗」獲得を果たすのみだ。

――今年も、地元の期待は大きいですね。

A.日立市は、もともとスポーツが盛んなまち。その中でも歴史的に社会人野球好きの方が多いこともあり、日頃からチームそして選手個人との交流の機会が多い。

何より野球に取り組むひたむきさを間近で見られること、野球以外の少年野球教室や地域イベント等を通じて感じる選手一人ひとりの真面目でユニークな人柄も魅力のひとつ。

そういった「3密回避」とは真逆なチームとの距離感から文字通り「わがまちのチーム=日製(にっせい)野球部」として認められているのだと思う。

新型コロナ感染拡大の今こそ「野球を通じて地域の皆さんに元気を届ける」ことが何よりの恩返し。それはアマチュア野球の最高峰の大会である都市対抗野球本大会の場で「日製野球部」が勝利し、そして日頃から交流している選手が活躍することに他ならない。
健闘を祈ります。

大先輩たちも後押し!
日立製作所野球部の初戦はいよいよ明日、午前10時~!
相手はヤマハ(浜松市)です。
GO!GO!日立!!
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