【注目選手】大塚直人外野手

逆境をバネに進化し続ける重戦車

本日の注目選手は、今季主将を務める大塚直人(おおつか・なおと)外野手(31歳)です。

大塚選手と言えば、昨年の本大会で放った3試合連続本塁打が衝撃的でした!3試合とも、二回の第1打席で飛び出しました。2回戦の日本製鉄室蘭シャークス戦の2ラン、3回戦の三菱重工神戸・高砂戦のソロは決勝打となる値千金の一発。見事、大会優秀選手に選ばれました。

特大のホームランでスタンドを湧かせる、華やかな打撃が魅力の大塚選手ですが、そのプレーを支えるのは、ケガに悩まされたことをきっかけとする地道な努力です。

大塚選手は、チームが準優勝した2016年は、都市対抗の2回戦で左中間フェンスに激突し、右手中指と薬指を剥離骨折。全治3カ月の重傷を負ってしまいました。2018年には都市対抗2次予選で左肩を脱臼してしまいます。

しかし、ここから大塚選手、真骨頂を発揮します。離脱期間をムダにせず、むしろステップアップの契機とするのです。135キロ(!)のベンチプレスなどによる筋トレで徹底的に鍛えつつ、体の使い方を猛勉強します。また、大会にピークを持っていくコンディション作りも研究しました。この結果、筋力が大きくアップ。体幹が鍛えられ、ブレない打撃フォームを体得したのです。体の動きのムダをそぐことで、力をボールに集めることができ、打ったボールをより遠くに飛ばすことができるようになり、豪快さに磨きをかけつつ、その力をここぞ、という場面で発揮できるようになりました。

昨季は主にクリーンアップの後の6番でしたが、今季は中軸打線の一角、3番に座り、北関東大会第1代表決定戦の日本製鉄鹿島戦では、七回にチーム初本塁打となる、さすがの左越えソロ!「飛ばし屋」健在をアピールしました。

そして大塚選手は9年目の今季、野球人生で初めてとなる主将の大役を任されました。「聞かされた時は驚いた」という大塚選手ですが、主将としても持ち前の思考力を働かせます。
 
都市対抗で、4年前の優勝、昨年の決勝進出を阻んだ相手は、いずれもトヨタでした。大塚選手は、トヨタの野球に「自ら考え練習する積み重ね」を感じたと言います。そこに気付いてから振り返ると、自分を含めてチームには「考える」ことが少し足りなかったように思いました。
 
 「一人一人が考え、練習の質を高める必要がある」。
 
個々のレベルは高く、良いところをそれぞれが伸ばせば、さらに上を目指せる――。大塚選手は主将として、考えてうまくなる、主体性を重んじるチームづくりを今年の目標にしました。
 
そうして迎えた都市対抗地区予選。チームは、県大会から5連勝で、準優勝した2016年以来の第1代表の座をつかみ取りました。投手陣、打撃陣がそれぞれ力を発揮できた地区予選。チームの順調な仕上がりぶりがうかがえます!
 
重戦車・大塚主将のホームランが待ち遠しい都市対抗本大会。日立製作所の初戦は11月27日(金)午前10時~。相手はヤマハ(浜松市)です。
試合はこのサイトでも、動画にて中継予定です。
球場で、ご自宅で!皆さんの力を結集し、チームを後押しいたしましょう!