特別インタビュー 山田智千氏「日本一へ、”勝ち切る”方法を模索して」

日立製作所の日本選手権の戦いぶりについて、日立製作所の強打者として長年活躍し、監督も務めた山田智千(やまだ・としゆき)さんにインタビュー。試合を振り返り、2023年シーズンへの期待も語ってもらいました。

 

攻めの姿勢見えた1回戦

1回戦は、青野善行投手⑭のピッチングが素晴らしかった。6回を投げて2安打11奪三振。
青野投手は都市対抗北関東予選の第1代表決定戦でも、素晴らしいピッチングをした。今季は大事な試合で力まなくなり、安定した力を発揮している。
3点を取ったあと追いつかれてしまったが、森下翔平選手①の一打ですぐに取り返せたために、流れを持っていかれずにすんだのも大きかった。
序盤に併殺が連続したが、積極的に攻めた結果。これも含めて、和久井勇人監督の攻めの姿勢が出ていた一戦だと感じる。

 

2番手投手を打ち崩したかった2回戦

2回戦は、まず、相手・三菱重工Westの先発・鮫島優樹投手が良すぎた。緩急をつけ、狙い球もしぼらせない素晴らしいピッチングで、なかなか点を取れなかった。
チャンスだったのは、鮫島投手が疲れてきた6回から、2番手・金田和之投手が投げた7回、8回。金田投手もすばらしい速球を投げてきた。が、手も足も出ないボールではなかったので、変わった直後に何とか打ち崩せなくはなかったと思う。
というのは、8回途中で出てきた三菱重工Westの3番手、新人・竹田祐投手はリードの良さもあり、新人とは思えないピッチングを披露した。あれではなかなか打てないだろう。

 

都市対抗や日本選手権で優勝するためには、2回戦のような厳しい接戦が必ずあり、これをモノにしなければならない。
日立製作所の先発・岡直人投手⑪は抜群のコントロールをしっかり発揮した。日立製作所の攻撃陣が盗塁を4つも成功させたのも良かった。
あとは、どう勝ち切るか。もうあと少し、ちょっとしたことだ。日立製作所野球部には、そこを克服できるように頑張って、2023年はぜひとも、悲願の日本一を実現してもらいたい。