日立製作所応援団 応援率いる4人の「熱男」

「真夏の風物詩」としてスタンドを盛り上げてきた無数の黄色いうちわが、初冬の東京ドームに帰ってきます!

28日に開幕する第92回都市対抗野球大会に出場する日立製作所。約70名からなる応援団を束ねるのは、熱い思いを持って集まった「男子リーダー」と呼ばれる4人の男たちです=写真。左から堀内さん、山本さん、善方さん、田中さん。

それぞれが異なるきっかけを経て、ステージに立っています。
かつては、執務職として日立事業所に入社した高卒新入社員が、教育の一環で男子リーダーを務めました。そして、社内の高等教育機関 日立工業専門学院(日工専)を卒業した男子リーダー経験者の先輩社員が主将などの男子リーダー幹部役職を務め、後輩へ応援を教えるという形で伝統を継承してきました。

社内の組織改編や分社化などにより、以前の形式での伝統継承が困難となり、現在は有志による男子リーダーが伝統を継承しスタンドの応援を引っ張っています。

主将・山本陽平(やまもと・ようへい)さん(29)

2011年の入社時は職種の関係で男子リーダーを経験しませんでしたが、2015年に日立工業専門学院を卒業し、未経験ながら主将を務めました。以降、予選のみの参加となった年もありましたが、毎年主将を務め現在7年目。「メンバーの個性が豊かでいつも賑やかですが、やるときはやるのが男子リーダーの良き伝統」と話します。

書記長・堀内直也(ほりうち・なおや)さん(28)

2008年の入社時に男子リーダーを経験し、2011年には主将を務めた最古参で最年長。東京ドームのステージについて「最高に楽しく、気持ちいいものです。」と熱く語ります。そんな熱男は男子リーダーが減少して応援団の存在が危ぶまれた2018年に戦列に復帰。熱心な日立野球部ファンから「今年も応援頼むよ!」という声が毎年励みになっているとのこと。

副将・善方広己(ぜんぽう・ひろき)さん(31)

2012年の入社時に男子リーダーを経験し、その後、2013年、2015年も東京ドームのステージに立ちました。しばらくは応援の道から離れていましたが、抜群のセンスを買われ2018年に男子リーダーに復帰致しました。「彼の洗練されたテク(応援の動き)は男でも見惚れてしまうほど」と他のメンバーが口を揃えます。

広報・田中暁さん(たなか・あきら)(28)

メンバーの中で唯一、日立事業所員ではなく、入社以来、男子リーダーの経験はありませんでした。しかし、2018年、「ある人」から勧誘を受け、鮮烈なデビューを果たします。声をかけたのは他でもない、山本主将でした。
実はこの二人、企業内高校の日立工業専修学校(日専校)で先輩・後輩、日工専では同級生の間柄。当時の男子リーダーは今以上に人数が少なく、山本主将は頭を悩ませていました。そんなとき開かれた日工専卒業生の飲み会で「陽平さん、最近何やってるんですか?」とそれとなく尋ねた田中さん。
山本主将は「応援団やってて、明日も県大会応援のリハーサルがあるんだ。田中も明日参加ね。」とダメ元で誘ったところ、そこは日専校・日工専同窓生の心意気です。「翌日の朝、ほんとに田中が来てくれてすごく嬉しかったのを覚えています。(山本主将)」田中さんは持前のセンスと山本主将の優しい(?)指導により、ほんの数日でテクを習得し、男子リーダーの一員となりました。

2年ぶりの「応援のあるスタンド」に向け試行錯誤

今年の都市対抗北関東予選は有観客開催となったものの、応援団の登場は本大会までお預けとなりました。

10月末から練習をスタートしたリーダーたちは「例年なら予選を経て本大会に臨めたけれど、今年は本大会が最初の機会になる。感覚をしっかり取り戻したい」と口をそろえます。応援席の上限人数が4000人となる今大会は、毎年、外野まで応援団が席を埋めていた日立製作所にとっては、一人ひとりの応援の熱量が試される大会ともいえます。例年約100人いた応援団も、今年は約70人に人数を絞っています。

応援曲のレパートリーは15パターンほど。堀内さんは「声を出しての応援ができない中で、うちわなどを使って盛り上げられるよう、試行錯誤したい」と話します。

「フレキシブルにいろんなことをやれる。面白いと思ったことを取り入れられるチームワークの良さが僕たちの強み」と善方さん。コロナ禍で制約が設けられている中で、工夫を凝らした「隠し玉」が見られるかも?

「熱い冬」にしてみせる!仲間を募集しています!

2019年の都市対抗本大会で、優秀賞を受賞した日立製作所応援団。右端は山本主将
スポーツ観戦や音楽鑑賞など、多くの人が集まるイベントのあり方を一変させたコロナ禍。熱気のある応援の風景がドームに戻ってくる喜びは、選手も応援団も同じです。山本主将は「黒獅子旗(優勝旗)を目指してまた一緒に戦えることに、うずうずしている」と熱く語ってくれました。
「地域の方々も少しずつ遠くへ出かけられる状況になってきた。制約はあるけれど、スタンドの『お祭り』を見て楽しんでいただきたい」と話すのは善方さん。本大会に向けて、リーダーたちの準備が着々と進んでいます!

有志4人からなる応援団のリーダーですが、新たなメンバーを大募集中とのこと。部活動ではなく、「同好会」という位置づけのため、社内外を問わず「思いがあれば、どなたでも」(山本主将)参加が可能です。

日立製作所野球部を、社会人野球を、一緒に盛り上げたいあなたは、ぜひ野球部後援会事務局へご連絡下さい!!

【後援会連絡先TEL:0294-55-0034】

初の栄冠を目指して、都市対抗に臨む日立製作所。スタンドを熱くするリーダーたちとともに、グラウンドで躍動する選手を応援いたしましょう!!!