【注目選手】森下翔平選手

苦しみ乗り越え、輝く4番

11月28日、第92回都市対抗野球大会が開幕しました!
30日に初戦を迎える日立製作所の選手紹介、本日は4番・森下翔平選手です。
180㌢、93㌔のガッチリとした体格から放たれる、パワフルな打撃が魅力の選手です。

「打つべくして打てた」

森下選手にとって、9月30日に行われた北関東大会準決勝のエイジェック戦は特別な一戦でした。三回表の第2打席で放ったレフトへのソロホームランが「春先から取り組んできたスイングの修正が自分の感覚的にしっくりはまり、打つべくして打てた」からです!この試合では3安打を放ち、勝利に貢献しました。

突きつけられた難題

そこまでの道のりは、森下選手にとって苦しいものでした。
昨季、シーズンを通して初めて4番を任された森下選手ですが、自身のバッティングを「タイミングが合えば打てたが、力まかせに振っての凡打が目立った」と振り返ります。
しかし、思い切りのよいスイングと長打力が森下選手の持ち味。確実性を上げようとすれば、バッティングが小さくなってしまい、長打力という長所を消してしまいかねません。
自身の良さを生かしながら、打率を上げるのはどうすればいいのか。
森下選手は春先から、この課題に取り組み続けてきたのです。

スランプに責任感じる

スイングの修正を試行錯誤。すると、シーズンのはじめこそ好調だったものの、夏以降にスランプに陥ってしまいました。しかも「ヒットが出ても復調への手応えを感じられなかった」と言います。
さらに野手陣に故障者が出て、オープン戦でも得点できずに負けるケースが多くあり、「試合で勝ちきれないのはチャンスで打てない自分のせい」と4番打者として責任を感じるようになってしまいました。

地道な努力を重ねる

悩んだ森下選手ですが、軸はブラさず、スイングの際に力の入れ方を変えたりしながら、シンプルにバットの芯にボールを当てて強い打球を打つことを地道に心掛け続けました。
黙々と練習を続けていると、だんだんスイングが向上している感覚を実感できるようになり、調子が上向き始めました。

感覚つかみ、飛躍!

その練習の成果が現れたのが、北関東大会準決勝のエイジェック戦だったのです!
その後は、本大会前の最後の公式戦となったJABA伊勢・松阪大会でも、予選リーグ初戦のパナソニック戦で三回に決勝の3ランを放つと、3戦目の東邦ガス戦では三塁打を含む2安打をマーク。4番として結果を出し続けています!

江藤選手のバットで

ちなみにエイジェック戦で使ったバットは、江藤勇治選手から借りたものでした。江藤選手は大会前のオープン戦で負傷し、チームから離脱していました。森下選手は「自分のバットを使った初戦のスイングがしっくりきませんでした。それで気分転換の意味合いもあり、普段から仲がいい江藤選手のバットを借りました。県大会でMVPを受賞した選手の縁起のいいバットですから」と笑顔で話します。チームメートの力も借りながら、めざしていた打撃の感覚をつかむことができました。

初戦を勝利し、初の全国制覇に向けて弾みをつける。4番・森下選手は「まずは一戦必勝。初戦でいいパフォーマンスができるようにしっかりと準備した」と、30日に向け、気合は十分です!

都市対抗初戦は30日(火)午後2時!

頑張れ4番・森下選手!第92回都市対抗野球大会、日立製作所の初戦は11月30日(火)午後2時。相手は昨年と同じヤマハ(静岡県浜松市)です。球場で、オンラインで。サポーターの力を結集し、選手を後押しいたしましょう!

第92回都市対抗野球大会組み合わせ