勝負強さ誇る”ミスター日立”
本日の注目選手は、社会人19年目となるチームの顔、田中政則(たなか・まさのり)内野手(37歳)です。
長年チームを引っ張ってきた田中選手を、ファンは「ミスター日立」と呼びます。181センチ、93キロの恵まれた体格から放つ、気迫あふれる打球は強力。チャンスに打席に立てばきっちり結果を出す勝負強さで知られ、常にスタンドを湧かせてきた頼れるベテランです。10月1日にあった北関東大会の準決勝・全足利クラブ戦でも、同点で迎えた九回の1死一、二塁の場面で打順が回ると、レフト前ヒットを放ってサヨナラ勝ちを演出。勝負強いバッティングでチームを勝利に導きました!
目立つことが苦手で寡黙なタイプですが、チーム内で「ちゅうさん」と呼ばれて親しまれ、和久井勇人監督からも「野球に取り組む姿勢は誰にも負けない」と厚い信頼を寄せられています。
名門・水戸商高時代はエース・4番で活躍し、甲子園に春夏各1回出場しました。実は2度、甲子園に出場したことで、「野球はもう十分だ。板前になろう」と決心したといいます。高校の監督に打ち明けると「もうちょっと頑張ってみろ」と助言され、地元の日立製作所にすすむことになりました。以来、北関東を代表する選手として活躍してきた田中選手、昨年は「主将」を任されました。意外なことに主将を務めるのは野球人生で初めてで、前年に都市対抗出場を逃したチームの再建に腐心つつ、4番打者としてチームをけん引。北関東大会の第2代表決定戦(対エイジェック)で、自ら先制2ランを放って勝利した瞬間、こちらも野球をやっていて初めてといううれし涙を流し、ファンをどよめかせました。
主将で4番という重圧から解放された今季は、いい意味で伸び伸びと野球に取り組んでいます。さすがに往年よりパワーは低下していますが、状況に応じたチームバッティングに徹し、ここ一番での勝負強さにはむしろ磨きがかかっています。北関東大会では大会3試合で10打数5安打、打率5割をマークし、首位打者賞に輝きました。
初の「黒獅子旗」奪取に向けてベテランのバットに大きな期待がかかる都市対抗本大会、初戦は11月27日(金)午前10時~。
相手はヤマハ(浜松市)です。
皆さんの力を結集し、チームを後押しいたしましょう!
※選手の年齢は2021年3月末時点。